【柏崎遺跡】 柏崎には幾つか発掘調査された地点があり、それぞれ柏崎xx遺跡とその地区の名前を付けて示されている。柏崎石崎遺跡 からは、我が国でこれまで3例しか出土がないと言われる「触角式有柄銅剣」(*)が出土して注目を浴びたし、柏崎田島 遺跡からは「連孤日光銘鏡」という前漢中期の鏡が出土し、日本と中国の関係を示す遺物として、これまた注目を浴びた。 これの特異な出土物から、柏崎遺跡は「魏志倭人伝」に記されている末廬国の王墓に比定され、有柄銅剣は有力部族長の権 力を象徴するものとされた。故佐原真氏は「銅剣の貴重さからみて墳丘墓は王族の墓であることは間違いない』と評価して いた。 (*)佐賀県唐津市柏崎遺跡のほか、福岡県糸島郡前原町三雲遺跡、山口県西端の向津久保遺跡。 その後「触角式有柄銅剣」は吉野ヶ里遺跡でも同様のものが発見された。 縄文時代 BC7000 牟田辻遺跡 菜畑遺跡 西唐津遺跡 BC3000 徳蔵谷遺跡 湊松本遺跡 BC1000 高峰遺跡 菜畑遺跡 葉山尻支石墓 BC300 柏崎貝塚 宇木汲田遺跡 弥生時代 AD100 久里大牟田遺跡 柏崎田島遺跡 AD200 桜馬場遺跡 古墳時代 AD300 久里天園遺跡 久里双水前方後円墳
柏崎石崎遺跡出土の「触角式有柄銅剣」49.0cm。スキタイ風銅剣という珍しいもので、取っ手が丸みを帯びており、 ちょうどハサミの親指と中指を入れる二ヶ所の感じで、刀身も全体的に丸みを帯びふくよかな感じである。中央アジアの文 物がここまでもたらされているとしたら驚きである。