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一言主神社
2004.May.1 歴史倶楽部第83回例会





 


	<一言主神社>

	古事記によると、雄略天皇に名を問われ「吾は悪事も一言、善事も一言、言い離つ神 葛城の一言主の神ぞ」と答
	えたという。また、日本霊異記には、役行者に葛城山から吉野金峰山を結ぶ石の橋を造るように命じられたが、顔
	が醜かったので、夜しか働かず完成しなかった、という伝説がある。その詳細は前回の「葛城の道」探訪で書いた
	ので繰り返さないが、こういう故事を見ても、大和朝廷との関わりを感じさせる。この神社は、地元では願い事を
	一言だけ聞いてくれる「一言(いちごん)」さんとして親しまれているが、それにしてもこんな名前の神社は他に
	はあるまい。古事記によると、神武天皇がカツラの木で作った網で土蜘蛛(土着の原住民)を捕らえ、頭と胴と脚
	の三つに切ってここへ埋めたという「土蜘蛛塚」が本殿の右側にある。 





 

 

 


	境内にある大銀杏

	本殿の正面にそびえ立っていて、樹齢1200年と言われている。見上げると枝からお乳のような格好をした気根
	が沢山ぶら下がっている。こうした気根を持つ銀杏は珍しいそうである。樹の前にある説明板には「この樹に祈れ
	ば安産になる」と書かれている。

 

 




	境内には、神功皇后に伴って朝鮮にも行ったとされる葛城の其津彦(そつひこ)の碑が立っている。武内宿弥の子
	で、葛城氏の祖と言われる人物だが、この後行こうとしている「宮山古墳」に葬られているのが、この其津彦とも
	武内宿弥とも言われている。

 



 


	石段から降りてくると「長柄」の集落の中を通って県道にぶち当たる。そこに鳥居が立っている。ここから参道だ
	ったのだ。ここが一言主神社の正面入り口である。この長柄の集落からは銅鐸も発見されている。
	(前回の「葛城の道」参照)



 


	ここから更に集落を抜けて行くと前回のコースを逆に行くコースになる。即ち、長柄神社、極楽寺をへて高天原か
	ら高鴨神社、風の森へと至るハイキングコースである。今回は長柄神社の手前から左に折れて、国道24号線の向
	こうにある宮山古墳を目指す


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