Music: Let!s it be
鳥羽竜化石発見地
歴史倶楽部第73回例会



	伊勢志摩国立公園内の鳥羽市安楽島町の海岸は、昔から化石の産地として知られていた所だが、恐竜の化石が見つかったのは
	はじめてだそうだ。1996年7月、附近の海岸を調べていた4名の化石研究家(高田雅彦、藤本艶彦、谷本正浩、金子篤の
	4氏)によって、この海岸から植物食恐竜の頚骨の化石が発見された。発見地点は安楽島町の白根崎の西約600mの海岸で、
	砂岩と泥岩が中心の松尾層郡と呼ばれる白亜紀前期の地層である。発見の知らせを聞いた三重県では、早速9月6日から23
	日までの17日間に渡る発掘調査を行なった。1億3千万年余り前の地層から採集した標本類は、全部で619点あり、その
	うち恐竜化石に属するものは590点で、ただちにクリーニングと分類作業が行われ、この恐竜は大型の竜脚類とわかり、
	「鳥羽竜」と名づけられた。最初はマメンチサウルスの仲間であるという説が最も有力だったそうだが、疑問も多く指摘され
	た。見つかった化石は、ほぼ完全な肩甲骨、脚の骨の一部などで、ほぼ一頭分の恐竜のものと言う。一頭の恐竜の骨がこれほ
	ど多く発見されたのは、日本では初めてのことで、今後の恐竜研究において最も重要な化石として全国から注目された。また、
	アジア大陸の恐竜の進化を探る上でも重要な化石であり、海外からも高い関心を集めた。

 

	相差のホテルを出て鳥羽市へ向かう途中にあった、「鳥羽竜化石発見地」。昨日相差へ向かう途中にも見たのだが、昨日は宿
	へ向かって気がせいており、みんな止まろうとはしなかったが、今日はちょっと寄っていこうという事になった。

 

下は肩胛骨の化石(レプリカ)。

 

 

足跡の化石だが、どこが足跡なのかみんなでケンケン諤々。しかしよく見ると案内板にその位置が示してあった。




	〈マメンチサウルス〉
	中国四川省合川県で発見され、中国名では「合川馬門渓竜」と呼ばれている。 中生代のジュラ紀後期(約1億5千万年前)に
	生息していた。アジア最大の草食恐竜(全長22〜26m)で、頭は小さいが著しく長い首(10〜14m)が特徴。よく知られている
	大英博物館の監修による、実物の40分の1復元模型では、長い首を上方に高く持ち上げているが、現在では体の前方にゆる
	いカーブを描いて伸長させていたモデルが想定されている。



 



 

 

発見場所の海岸へ降りていく手すりが設けてある。せっかくだから見に行こうとみんなで降りていく。

 

 


馬野さん、「あ、これ化石だ!」 みんな「・・・・・」(影の声、「寒う〜」)









	「鳥羽竜」はティタノサウルス類と判明 国内初 三重   2001年3月19日 毎日新聞
		-----------------------------------------------------------------------------------------------
	三重県鳥羽市安楽島町の海岸で1996年夏に発見された約1億3800万年前(白亜紀前期)の大型草食恐竜「鳥羽竜」
	の化石を調査していた同県大型化石発掘調査団(団長・北川正恭知事)は19日、この恐竜は国内で初めて発掘された
	「ティタノサウルス類」であると発表した。また、新たに化石の11カ所の部位を確定した。これで合計13カ所の部位が
	判明した。
	発表によると、鳥羽竜は骨の断面部分の湾曲具合や、化石が発見された地層の年代などから、草食恐竜の一種「ティタノサ
	ウルス類」と分かった。この恐竜はアフリカや中南米、アジアのタイやモンゴルといった暖かい南半球で多く発見されてい
	るが、日本での発掘例は、これまでないという。
	さらに鳥羽竜の体長を約16〜18メートル、体重約31〜32トンと推定した。今回、新たに確定された部位は尾椎(つ
	い)4個、左上腕骨(左前脚)、左大腿骨(左後脚)、左とう骨、右脛骨(2カ所)、左座骨、右腓(ひ)骨。
	記者会見した発掘調査団副団長の糸魚川淳二・名古屋大名誉教授(古生物学)は「今度の調査結果は、日本だけでなく、世
	界の研究家に対しても大きな夢を与えてくれるだろう。今後も恐竜の生活環境や暮らしなど、学術的な研究は続けたい」と
	話した。化石は、津市の三重県立博物館で5月10日(月曜休館)まで展示されている。 【岡崎 大輔】

	真鍋真・国立科学博物館地学研究部主任研究官の話 ティタノサウルス類の化石はしっかりしたものが少なく、謎の部分が
	多い。同類の進化を研究する貴重な資料となるのではないか。


邪馬台国大研究・ホームページ/ 歴史倶楽部/ 鳥羽竜化石発見地