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しおんじやま古墳学習館 2006.1.29 歴史倶楽部・第106回例会





	古墳のすぐ脇に、しおんじやま古墳の資料を展示した資料館がある。ここを訪れればこの古墳の全貌がわかる。
	勿論、被葬者はわからない。しかしこの辺りの豪族のなかでも最高位を占めていたのはほぼ確かだろう。規模
	といい副葬品といい、「王」と呼ぶに相応しい人物だったのは間違いない。































































	きほう鏡は中国で作られた銅鏡で、向かい合う鳳凰が描かれている。日本での出土例は少ない。後円部の埋葬施
	設(西郭)におさめられていた。三葉環頭太刀」という長さ85cmの鉄製刀は、柄の頭に特徴がある。輪っか
	の中に、三つ葉のような部分が出ているところからこの名がある。柄(つか)の部分には、鞘(さや)の木質や
	巻いていた糸の痕跡などがよく残っている。しかし残念な事に写真がない。上の写真の、細部も写したつもりだ
	ったのだが、見あたらない。自動的にデジカメ内で消滅はしないだろうから、おそらく撮りわすれたのだろう。
	また行く機会が在ればいいが。




























	上右は蓋形埴輪(きぬがたはにわ)。蓋は衣笠とも書き、身分の高い貴人の上にかざした、長い柄のついた傘の
	ことである。蓋形埴輪は「傘」の部分と「立ち飾り」の部分に分けて作られる。傘の上の十字になった飾りの部
	分が立ち飾りで、表面に線で模様を刻み込んだものもある。下部のまるくなった部分が傘だが、傘の詳しい描写
	は省略される。実際の蓋はこの部分が大きく広がり、さしかけて日陰を作る。








	古墳に並べられた埴輪の内、一番多いのがこの円筒埴輪である。一体何を模しているのか判然としないが、多く
	の古墳で使われている。表面に工具のようなもので刻んだ模様のような線を「ハケ」といい、埴輪に開けられた
	穴を「スカシ」と言う。スカシは円形だけではなく三角や四角などもある。筒に付けられた凸状の線は「タガ」
	といい、桶を作るときのタガから来ている。





出土した甲冑の模型を西本さんが着ているが、逆光でうまく写っていない。西本さんごめんね。
















	心合寺(しおんじ)山古墳の西側に作られた、およそ1300年前の飛鳥時代の寺「心合寺跡」(しんごうじあ
	と)の屋根は瓦で葺かれていた。寺の場所は確定していないが、多くの瓦が出土している。なかでも軒丸瓦(の
	きまるがわら)は、寺の創建時に使われた瓦であろうと考えられる。蓮の花を上から見た「蓮華紋」(れんげも
	ん)という模様が使われ、正式には「素弁八葉蓮華紋軒丸瓦」(そべんはちようれんげもんのきまるがわら)と
	言う。(上写真左端)。







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