2012年秋・第180回例会 北海道・道南の旅

カリンバ遺跡
2012.10.8(月)








恵庭市郷土資料館を出て10分程、北海道文理大学(上)の裏手に遺跡はある。大学の高い建物が遺跡からも見えている(下)。




	カリンバ遺跡	[北海道文化財データベース]より


	■概要・見所
	 カリンバ遺跡は、JR恵庭駅の北方約800mに位置します。1999(平成11)年の道路工事の際の発掘調査で、縄文時代後期(約3000年前)
	の4基の合葬墓の中から漆塗りの櫛や腕輪、勾玉などの装身具が大量に出土しました。そのなかには、国内ではじめて発見された漆製品も
	多く含まれています。
	 詳細分布調査の結果、周辺に広く土坑墓群が残り、当時の人が暮らしていた生活場所も近くの低地帯にあることがわかりました。国内
	でも数少ない、墓地とその時代の人々の生活場所が一体に残された遺跡であることが評価され、2005(平成17)年に国史跡として指定さ
	れました。   

	●所在地 恵庭市黄金町 
	●その他問合せ先 [名称]恵庭市郷土資料館[住所]〒061-1375恵庭市南島松157-2[TEL]0123-37-1288 
	●文化財の指定 国指定史跡 



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	カリンバ遺跡は、北海道を東西に分ける石狩低地帯の南部、旧カリンバ川により形成された標高25〜26mの低位段丘面に所在する。旧カリ
	ンバ川の南側にある小高い丘の上にあり、面積は33,000平方メートルである。縄文期全般・擦文期・アイヌ期にわたる複合遺跡である。
	遺跡の広範囲に縄文後期の墓地が広がっている。1999年の発掘調査では縄文後期(約3,000年前)の土壙墓38基から、漆塗りの櫛・腕輪・
	腰を飾った帯やリボン・勾玉・ペンダント・頭や首飾りなどの副葬品が大量に検出された。今までの発掘調査は全体の10%弱に過ぎない
	と云う。これまでの調査で、各種副葬品のほか、竪穴住居跡5軒・土穴320・焼土250などが検出されている。

	遺跡の大きな特徴は墓にあり、墓は楕円形の土坑墓が多い。大きさから屈葬だとわかる。合葬墓も多く、中には4体以上を葬った円形の
	墓もあり、墓からは見事な細工の漆製品やサメの歯、玉などの副葬品が数多く見つかっている。これまでに300基近い縄文後期・晩期の墓
	が見つかっているが、住居は6軒しかなく、集落は別のところにあると考えられている。

















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<お詫び> このHPで、「北海道文理大学」と書いているのは「北海道文教大学」の間違いでした。お詫びします。



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