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鮑石亭 −伽耶・新羅の旅− 2001.10.12









		鮑石亭(ポソクジョン)
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		慶州市から南に4kmほど行ったところに鮑石渓谷という名勝地があり、その入り口にかって西南離宮と
		いわれた鮑石亭がある。9世紀中頃に築造されたこの離宮は、王族の休息所、あるいは別邸として知ら
		れ、統一新羅時代、鮑の形に作らせた石の建造物に水路を掘り、ここに杯を浮かべて歴代の王が宴会を
		催した所である。

 



 


		当時あったとされる殿閣は既になく、石の水路のみが残っている。「三国遺事」によると、新羅49
		代憲康王が臣下とここで休んでいた時、現れた南山の神と一緒に舞を舞ったという記述があり、927年
		55代景哀王は、ここで宴会中に後百済のキョンフォン(日本字無し)に襲撃されたと言う。王は殺
		され、これをもって新羅千年の終幕と古書は伝えている。



 


		最初我々がここへ行きたいと言った時、チョンさんはあまり乗り気ではなかった。「あんなとこ何も
		ありませんよ。」と言うので、なんか変だなと思っていたが、その後帰国して文献を色々あさってい
		ると、こういう記述があった。「新羅千年の羨望と非難が渦巻く遺跡である」と。つまり、離宮跡と
		して名所ではあるが、酔っぱらって新羅を滅ぼすことになった、新羅人の末裔たちにとってはそんな
		に名誉な場所ではない、と言う事かもしれない。(チョンさんが新羅人の末裔かどうかは知らない。)



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