Music : Beatles "Mr.lonely"

太宰府展示館
2000.2.5 福岡県太宰府市



	「太宰府」は今から1300年の昔、九州をはじめとする西国の統治のために福岡に置かれたいにしえの「政庁」である。「太
	宰府天満宮」は藤原道真を祀っているが、これは道真の死後その学業の誉れを讃えるため近所に建てられた神社で、現在の
	「太宰府天満宮」の位置にかっての「政庁」があったわけではない。地図を見て貰えばわかるが、かっての「太宰府」の跡
	は、現在「都府楼跡」と呼ばれる遺跡として残っており、現在も(2000.2.5現在)部分的に発掘作業が進行中である。
	当時の「太宰府政庁」の近隣には、西国の僧侶達の学問所である戒壇院(正確には僧達に階位(戒壇)を授ける学問所の親
	玉のようなもの:戒壇院はここと奈良の東大寺、下野(しもつけ:今の栃木県)の薬師寺に置かれ、三戒壇と呼ばれていた。
	ここを出なければ正式な僧尼とは認められなかった。)や「観世音寺」(天智天皇が、朝倉の橘広庭宮で崩御した母斉明天
	皇の菩提を弔うために建立した。)および「観世音寺」をとりまく21の寺社、「筑前国国分寺」「国分尼寺」等々が立ち並
	び、さながら官庁オフィス街の様相を呈していた。ここに紹介する「太宰府展示館」は、基本的には「都府楼跡」の発掘作
	業の際出土した排水遺構をそのまま残すため建てられた覆屋(おおいや)の展示館である。
	東西二つの排水溝の跡が、保存処理を施して当時のままに展示されている、地下3m程に掘られた本格的な排水処理施設であ
	る。その他、前述の近隣寺社からの出土品や、太宰府関係遺物や写真パネル等々を展示して、いにしえの「太宰府」の紹介
	に努めている。この展示館にはボランティアのおじさん達がいて(何故かおばさんはいない)、頼めば何時間でも解説付き
	で館内を案内してくれる。ほんとに、もういいと言うほど太宰府とその関連事項について説明してくれるので、ずいぶんと
	「太宰府博士」になれる。でも、時間的に余裕がない人は頼まない方がいい。私も1時間半説明して貰ったが、次の約束に
	遅れそうだったので丁重に謝辞を述べて退散したが、おかげで昼飯抜きになった。








都府楼(太宰府政庁)全景。






排水遺構



























大野城跡







金光寺跡










 

 




買地券













梅花の宴




筑前国造、山上憶良もこういう席では末席である。

 





「筑紫万葉」時代の貴族達の食べ物。九州一円からの租税の多くは特産品で納められていた。これは平城宮でも同じであった。




邪馬台国大研究・ホームページ /博物館・資料館/ 太宰府展示館