橋牟礼川遺跡(はしむれがわいせき) 今日我々は弥生時代よりも縄文時代の方が古いことを知っている。そしてその前に旧石器時代があったことは小学生でも知 っている。ではなぜ知っているのか? それはそれを確かめた人が居たからである。実際のところ、目の前に縄文土器と弥 生土器を2つ並べて置かれたとしたら、どっちが古いか見ただけでわかる人はいない。歴史を知り、縄文・弥生土器をさん ざん見聞きしているから、縄文土器の方が古いと言えるのであって、全く予備知識無しで2つの土器を見比べて新旧を判定 できる人はいないはずだ。 この遺跡はよほどの古代史ファンでない限り、一般にはあまり知られていない。実際、我がクラブの皆さんも殆どご存知無 かった。「縄文時代は弥生時代よりも古い。」「縄文土器と弥生土器を使っていた人々は、部族が違うのではなく時代が違 うのだ。」この、今日では当たり前のような事を、我が国で初めて立証した遺跡。それがここなのである。この遺跡の存在 を知ってから、いつかはここに来たかった。「上野原遺跡」が発見されて、南九州が古代史の上で見直される機運になって、 今回我が歴史倶楽部の例会として訪問する事が出来た。 台風騒ぎもどこへやら、カラリと晴れて少し暑い位の南国・鹿児島。メンバーの松ちゃんは鹿児島大学卒で、この後鹿児島 市内をアチコチ走って「なつかしい!」を連発していた。 このHPのデジカメ以外の画像・資料は、(2000年2月20日 成美堂発行「全国訪ねてみたい古代遺跡100」監修 岡村道雄)から転載した。記して感謝の意を表したいと思う。
橋牟礼川遺跡は、指宿市の歴史郷土館である「時遊館COCCOはしむれ」から歩いて数分の所にある。遺跡のあった場所 に復元住居が建てられ、ここが「日本のポンペイ」であった事を教えているが、幾つかあった施設の殆どに鍵が掛かってい て、見れないようになっていたのは残念だった。開聞岳、池田湖の大ウナギを見てここへ来た。