3000基という数の古墳がこの三次地方に集中している。これは広島県にある古墳の三分の一である。この地方は古くから 文化の開けた土地として知られ、特に古墳時代の遺跡としては「浄楽寺」「七ツ塚」の古墳群が有名である。「みよし風土記 の丘」は、この二つの古墳群を中心に広い範囲を整備して、古代公園として保存している。「浄楽寺古墳群」は、円墳97基 を初めとして、帆立貝型古墳1基、方墳18基、合計116基もの古墳を抱え、「七ツ塚古墳群」は、前方後円墳1基、帆立 貝型古墳2基、円墳55基、方墳2基の、合計60基からなっている。いずれも5世紀頃築造されたものとみられる。「七ツ 塚古墳群」は6世紀後半頃まで作られたらしい。「浄楽寺古墳群」で最大のものは12号墳で、直経45m、高さ6mの円墳 である。墳丘には葺き石を敷き詰め、埴輪も巡らされていた。「七ツ塚古墳群」での最大のものは、直経28m、高さ4mの 15号円墳である。公園内には広島県立の歴史民俗資料館があり、これらの古墳群から出土した多くの遺物を実見できる。 又、敷地内に竪穴式住居、平地式住居、高床式住居も復元されており、その他石室なども展示されている。 朝5:30頃博多を発って、途中下関、他のサービスエリアに立ち寄り、10:00過ぎ三次インターに到着した。九州から 追いかけてきた雨が、途中幾度も降ったり止んだりを繰り返していたが、この公園にいた2時間弱の間はカラリと晴れていた。 再び三次インターから高速に乗った途端、又ポツリポツリと落ちてきた。広い公園内を、暑い日差しを浴びて歩くのはいささ かしんどかったが、今まで訪れたいわゆる「風土記の丘」や「古代の丘」と称する公園の中では一番すばらしかった。キチン と整備されているし、至る所に案内板が立っていて説明してくれている。 資料館の女の子の応対もはきはきして実に気持ちがよかった。