Music:Michelle
99.6.12(土) −大阪市文化財協会・平野区民センタ− 第21回 歴史倶楽部例会











	財団法人大阪市文化財協会の主催で、6月12日の土曜日に大阪市平野区区民センターで「歴史講演会と文楽鑑賞」の催し
	があった。歴史倶楽部の面々を誘ってさっそく聞きにいった。大阪市の中心街は、今は大都会でとてもビルの下は掘れない
	し、永久に古代の遺跡は出ないだろうと思っていたが、講演会を聞いて驚いたことに、掘っても意味がないのだ。今の大阪
	の中心街、北区や中央区南区などは古墳時代頃まで海の底だったのである。人など住める訳がない。後の資料でご覧いただ
	けるが、縄文、弥生、古墳時代といった頃の人々の痕跡が残っているのは、当時の大阪湾の海岸部分、即ちこの平野区あた
	りや生駒の麓や、東大阪付近などに限られているのである。そんな訳で平野区からは多くの遺跡が発掘されている。この催
	しに合わせて、それらの遺跡からの出土品が今日は多数展示されていた。古墳から出土した埴輪類にはすばらしいものがあ
	る。私は特に、馬の首部分の埴輪が気に入った。


	文楽については、私個人は全く予備知識が無かった。人形で劇をやるもの、という程度しか知らなかったので、義太夫語り
	や三味線引き、人形師の方々の説明は興味深かった。「へぇー、ホォー、なるほど」と言うことばかりだった。しかし義太
	夫は対訳のテキストがあったから何とか STORYを追っていけるが、もし耳で聞くだけだったら何のお話か理解できないと思
	う。物語を知っているという前提であれば非常におもしろそうである。説明してくれたお三方は「是非国立文楽劇場にも足
	を運んで下さい。」と訴えていたが、劇場でもこのような説明や対訳テキストをくれるのだろうか。ファン層を広げるのに
	苦労されている様子だったが、文楽上演の前に STORY説明などをあらかじめしたらいいと思う。外人さんも何人か来ていた
	が義太夫だけでは殆ど理解できなかったのではないかという気がする。

 

 

 

 

 



 

 






 











	大阪市の計画では博物館を建て替えるらしい。大阪城を出て、今のNHKのある馬場町にNHKと抱き合わせでビルを建設
	する予定のようである。博物館が新しくなるのは歓迎だが、現博物館の建物は何とか残して貰いたい。あんな建物はもう造
	ろうと思っても無理だ。歴史のある文化遺産なのだから、何とか使い道を探してほしい。















縄文時代から5世紀頃までの大阪市周辺の地形図。左の濃い斜線の部分が現在の平野区。大阪の中心街は殆ど海の底だったのがわかる。

 



 

 


	会場から抽選で何人か舞台へ上げて、実際に人形を使う手ほどきをしてくれた。思ったほど難しくはなさそうだったが、殺
	陣などはタイミングがコツのようだ。切られたとき人形の口が大きく空いて目玉が白くなるシーンなどは、タイミングがず
	れると漫画だ。




	この後「傾城阿波の鳴門」を上演してくれたが、これは有名な話で私も少し知っていたのでなかなかおもしろかった。上演
	場面は「写真撮影禁止」だったのでここには掲載できない。あしからず。
	それで、「文楽劇場」へ足を運ぶ気になったかって? うぅ〜ん、入場料5,6千円払ってねぇ。まぁ、返事は「保留」とい
	う事にしときましょ。この後天王寺で例によってメンバーでの「反省会」。何を反省するのか知らんがいつも「反省会」だ。
	常に謙虚でよろしい、といったところか。「反省会」で、7月例会は熊野古道散策と決定した。


   邪馬台国大研究・ホームページ / 学ぶ邪馬台国 / 大阪市文化財フェスタ