Music: A taste of honey

はじめに
「独立行政法人国立博物館」の東京国立博物館には多くの資料があるが、ここでご紹介するのは、太古からほぼ古墳時代までの展示物についてである。
私は歴史が好きだが、ほぼこの時代からせいぜい平安時代の中期くらいまでしか興味がない。私の目下の興味は、「日本と日本人の起源」に関するものであって、私にとっては、石器ねつ造事件も縄文遺跡も、邪馬台国も倭国大乱も、古墳見学も発掘速報も、すべてこのテーマのために存在していると言ってもいい。しかしこの命題の解決される日が果たして訪れるのかどうかについては、現在の所、はなはだ心許ないと言うしかない。

そういう訳で、この博物館の考古分野の展示館「平成館」の展示物の中から、注目すべき埋蔵物を数例から数十例、大まかな分類に従って掲示してある。(一言お断りしておくが、掲示した写真には、「平成館」以前の考古館であった「表慶館」時代のものも含まれている。この時の展示の方に、写真写りのいいものがたくさんあったので多くを採用している。) またHP内の解説は、多くを、東京国立博物館 昭和63年10月4日発行「特別展 日本の考古学 −その歩みと成果−」から引用させていただいた。記して謝意を表したい。(
黒字部分が引用部分である。)

掲示されていない、その他の文化財をご覧になりたい方は、公式な東京国立博物館のHPをお訪ね頂きたいが、何と言っても一番いいのは「上野」へ行って実物を見る事である。ここに掲げた資料は、東京国立博物館が所蔵する文化財のほんの一部に過ぎない。
歴史に限らず、資料を検討する学問については、その資料を自分の目で見て、自分なりの感触・印象をつかむ事が肝心だ。人の書いた文章や写真で判断していると、やがて第二第三のねつ造事件が発生したとき、自分の論理が根底からひっくり返ってしまう。その点、自分で見て考えた結果なら、諦めがつく。

博物館は、時代とともにその建物や展示室や、時には今回のように(平成13年4月)組織の体系そのものも変貌して行くのであるが、基本的な理念は変わらない。我々はもっと博物館へ足を運ぶべきであるし、博物館に親しむべきである。そこにあるものは、博物館の学芸員達や学者先生達のものではない。理念も含めて、展示物も収蔵物もすべて我々国民のものなのである。我々の祖先が何を考え何を造り、どうやって君が生まれるまでの気の遠くなるような時代を生き抜いて来たかの証拠が、博物館には並んでいるのだ。

悠々(ゆうゆう)たるかな天壌(てんじょう)、稜々(りょうりょう)たるかな古今(こきん)。 

さぁ、博物館で 偉大な先人達の生き様に、思いを馳せてみようではないか!


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